現代における医療の課題は山積みになっていますが、看護の領域で最も大きな問題になっているのが看護師の不足です。全体数としては充足になるほどの人数がいるものの潜在看護師が多く、実際に医療現場で働いている看護師があまり多くないのは問題点といえるでしょう。女性の働き手が多く活躍しているのが看護師の実情ですが、裏を返せば結婚や育児などのライフイベントによる離職が起こりやすく、中年以降まで働き続けてくれる人材が少なくなりがちなのです。
毎年資格を取得する人は多いものの、働き続ける看護師が少ないことから慢性的な人材不足が続いています。しかし、その恩恵を受けて看護師の資格を取得した人には有利な状況が生まれているのが現状です。人材確保の傾向が強いことから、就職も転職も行いやすい状況が生まれています。また、離職してしまった看護師の再就職を促すために、勤務条件を緩和して主婦でも働きやすい条件で採用を行ったり、待遇をよくして働くことへの魅力を高めたりする傾向が強まっているのが現状です。
その競争も激化していることから待遇はだんだんと向上してきているため、看護師の資格を取得すると自分にとって働きやすい職場を見つけやすい状況ができています。このような取り組みによって、看護師として働き続けることを選ぶ人が増えていけば、医療業界の課題の１つが解決に至るでしょう。しかし、依然として主婦になった女性にとって働くのが難しい医療現場も多く、離職する人が後を絶たないのが現状です。