地域によって医療レベルに格差が生じているのは古くから問題視されてきた点であり、解決すべき課題として長らく注目されてきました。しかし、現実的な問題として医師や看護師などの医療従事者は都心に近いところで働きたいと考える傾向が強く、簡単に解決できる問題ではありません。その状況が長く続いてきているものの、全く取り組みが行われていないわけではなく、特に状況が好ましくないへき地医療については積極的な取り組みが実施されるようになってきました。
山間部や離島では、病院はおろか診療所すらないことがしばしばあります。そのような地域に対して新たに診療所を設置しようとしても、そこで働く人材を確保できずに終わってしまうでしょう。そのため、訪問によって定期的に診察や治療を行えるようにする試みがなされてきています。その際に重要な役割を果たしているのが、医師と看護師です。地域によっては何人も患者がいるため、看護師の必要性が高いことが多く、人材としても人数が必要になることがよくあります。
へき地を含んでいる地域の医療施設から人が選ばれて訪問していることが多いものの、その仕事にだけ特化して働く看護師も登場してきており、着実にどのような地域でも医療レベルの向上が実現されてきているのが現状です。依然として多少なり格差があるという問題は残るものの、意識の向上によってへき地に行こうと考える看護師も増えてきているため、訪問看護に携わる看護師の確保が徐々に容易になっています。